紺 青綠青製法 (こんじやう ろくせう 法せいほう)
銀山銅山の精気 (せいき) よりお生する也。慶長年中、播州多田の銀山より
ほり出す。それよりして、諸国におほくほり出す也。其以前は唐より
わたるばかりにて、日本には掘出す事なし。但し、元明天皇和銅六年、上野国より紺青
を献上し、朱雀院長久二年に摂津国より紺青を献上すること、『扶桑 (ふそう) 略記 (りやくき)』に見え
たれば、昔より我国にあること知べし。製法は、山より堀出したるを、うすにてつきくだき、水ひ (すいひ) する也。
紺 青綠青製法 Manufacture of Prussian blue (konjo) pigment