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於のれ事さらに物めてするくせはあらねと 此さうし
の繪をうち見るより てうちたゝきて ふしあふき
阿さみおとろくこと おほかたならす さるハ野山をかける
けたもの 海川におよく魚 あるハ鳥 むし 樹草のた
ぐひ すへて こゝろゆくハかり きはことに かきなしたる けに
丹なき 上手の志ワさとそ見へたる 人のすかた繪は
わきておかし くらゐたかき人の優なる やまかつの
こちこちしき かうぬし(神主)の ゐやゐやしき 法師のたふ
とけなる はかせの志たりかほなる くすしのほ古らは
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志き 阿そひの あたあたしき いろ古のみのすゝろ
なる こしたへぬ 老ひと はひゐさるみとり子 古し
かく男 くるまやるひと ふねこくをの古 馬のくち
とり めのと はらとり ちゆうけんをとこ つふね こんかき(紺掻き)
ひはたふき はん志やう かち かはらつくり かへぬり あき人
おんやうし き古里 かつき女 すまひ(相撲)人 髪あくるさま
ゆひしさま おくるさま いぬるさま やうやう さまさまの
かたち けはひ さなから いきて はたらくかとそ おほゆる
古の繪師をたれそととふに 此ころの上手にす
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める北齋の翁なりけり まことや 古のひとの繪を
もとむとて と古ろせう(狭う) つとふ人ハ こゝらのほしの
北辰にむかふことく はた かつしかわせの 田つらふく風に
なひくに ことならすとか おのれとしたけ ぼけひか
みて 物このみも 世人とハ うらうへなから たゝ此ぬし
の繪をしめれは 阿なめてた あなおかしと いつとて
も ゑみまけて もてはやし興すること なほよ古
も里たる人に たかはす さは わかうとゝおなし
こゝろなるハ またいたう老ぬにこそと せめて
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